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もう少し具体的に知りたい人に
 

現在、スタッフは6人で、20代2名、30代2名、40代1名、代表が50代です。
男性2人、女性4人で、喫煙者はいません。
みんなで飲みに行ったり、会社外や勤務時間外で集まったりということは忘年会くらいであまりありません。一丸となってやろうという雰囲気でもありません。ただ、休みに希望する人は納品に付き合ってもらったり(アルバイト代は出します)、ワークショップや樹皮や立木採集で森に入ったり、登山をしたり、家庭菜園のアドバイスに行ったりすることはあります。スタッフ同士では、たまにランチに行ったりしているようです。人間関係のトラブルはほとんどないと思っています。
 
普段の作業は、図面をもらってその通りに作る造作家具など特注作業が6割以上です。合板やポリ板やメラミン板なども使います。特注の中には、シラカバ材をメインに製作するものも増えてきています。できれば、弊社でしかできないことを増やしていきたいですが、まだ発展途上です。オリジナル家具が2割くらいで、椅子やテーブルやベッドや、その他小物が多いです。OEMが1割くらいで、ふすまの引き手や、最近ではシラカバのアイリッシュハープをつくったりもしています。その他に家具の再生を手掛けています。
家具の再生の中には、ペーパーコードの張り替えなども含まれます。
また、白樺プロジェクト関係で、シラカバ樹皮クラフトのワークショップを行うこともあります。旭川デザインウィークというイベントで、ラクレットを振るまったり、木工教室をしたりすることもあります。
基本的には、木取り、機械加工、仕上げ、組立、塗装、梱包などの一連の流れの中で作業をします。
その他、現在は建具の芯材製造などもしているので単純作業もあります。
 
白樺プロジェクト関係の事業は売り上げの2割以上を占めるようになってきました。
ただ、シラカバ材は流通していないので、森林まで出かけて行って、場合によっては先に樹皮を採集したりしながら、直接立ち木を購入し、運搬、製材、乾燥を手配し、そのことによって森とのつながりが通常の家具製造会社よりは深いと思います。それらを担ってくれる人材も必要と感じています。
 
技術の承継については、現在女性スタッフ1名が、週の半分を椅子張り技術習得のために研修に行っています。家具産地旭川でも比較的大きなメーカー内の椅子張り職人以外に、椅子張り専門業者は少なくなり、そういった個人の事業所は後継者がほとんどいません。個人の一人親方は人を雇うまでの余力はないので、弊社の負担は大きいですが、人材を無償で送り出し、70歳近い親方もやる気のある若い人に教えるとなるとやりがいも出るし、リタイアすることによって技術が継承されなくなることも防げます。
弊社は、モノづくりの事業そのものが半分は人を育てるだめだと考えていますが、売り上げの3~5%を人材育成に当てることを目標にしています。
6年前には、木地加工業者に人材を送り出し、3年間の研修の後、弊社を離れて、その会社の後継者として現在も独立した形で働いています。
 
給与は未経験者の場合、基本給は165,000円~で残業を希望する人は月平均25時間程度ですが、20時間を固定残業代としているので、約188,000円~に通勤費が支給額となります。そこから社会保険などが差し引かれます。最初は仕事ができないのと、教える方も時間がとられるので、一般的な職種よりも残念ながら初任給は低いです(旭川の家具業界ではおそらく平均以上だとは思いますが)。基本的には職人の世界は実力主義だと思っています。出来上がる製品も、時間や品質に明らかな差が出ます。
昇給は毎年1万円で、ボーナス年2回、業績によって1.5か月~3.5カ月(初年度は1か月程度)で、事業年によっても個人によっても差があります。10年務めたときに、評価基準による査定もありますが、年収が400万円を超えるのが現状では目標です。
 
残業は週3日2時間程度を目安にしていますが、特注で納期に余裕がない場合は、残業日が多くなることがあります。日曜日祝日が原則休みで、その他に土曜日休みが月に1~2回で、月の勤務日数がおよそ23日となるように調整しています。有休は年10日です。
 
自分が育った頃は業界自体が「怪我と弁当は自分持ち、残業が多くて給与が安いのは当たり前」といった環境で育ってきました。その中で、夜中までモノづくりを続けて、それが良いとは思いませんが、それによって技術が身についたのも確かです。今は少ない時間で、効率よく技術を身につけられるようにしていかなくてはいけません。「上手かどうかは、どれだけ嫌な思いをしてきたか」だと言った人がいました。つまり、失敗をごまかすことなく、出来上があっても出来栄えが悪かったら納得いくまでやり直す。「ウソ」がないことをこつこつやるしかないのだと思います。たまに天才的に最初から上手な人もいますが、木工の技術はそれ程不器用でなければ、誰でも上手になる可能性はあります。それを教えますし、教える土台は本人の「正直さ」とやる気です。
 
「もらった技術で生計を立てることができている」と腕の良い職人が言っていました。経験を積んで上手になると自分の努力だけで技術を獲得したような気になりますが、最初は皆だれかに教えて「もらった」もので、技術自体は名もない職人たちが脈々と受け継がれてきたものです。できれば、経験を重ねた後に、いずれは新しく始める若い人に技術を惜しみなく教える、気持ちのある職人になってほしいと思います。
 
勤務地である東川町の工場は、片田舎の田んぼの中にあります。自家用車通勤が原則となります。車を持たずに、たまたま近くの古い教員住宅が空いていてそこから通う人もいます。
また、農家の方には最大限の敬意を払って頂きたいと思います。
敷地に隣接する水路を水利権が発生する4月末までに掃除したり、草刈りをするのも地域で仕事をする上で大事な仕事です。
 
少しでも働く雰囲気が伝わればと思います。
 
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